2013/3/7更新: Zabbix SIAオフィシャルのRPM/Debパッケージリポジトリが公開されました。yumやaptも利用できます。今後はこちらのマニュアルを参考に2.0パッケージのインストールを行ってください。
Zabbix SIAでは現在オフィシャルRPM/Debパッケージを公開するべく作業を進めています。
本当は2.0のリリースにあわせてパッケージを公開できれば良かったのですが、パッケージ公開サーバの準備が遅れているため公開することができませんでした。
とはいえある程度パッケージは完成していますし、できるだけ早めに使い始めてもらいたいということで、会社に許可を得てこのblogで先行してテスト版パッケージを公開できることになりました。
とりあえずRHEL/CentOS向けのRPMのみですが、準備ができ次第Debianパッケージも公開しようと思います。また、テスト版と言っているのはまだGPG署名が入っていないからで、パッケージ構成や基本的な部分はリリース版と変わらないと思います。何か問題や提案があればこのblogにコメントいただくか、Twitterの@kodai74までご連絡ください。
多言語に対応しなければいけないので、これまであったFedora, EPEL, ZABBIX-JPなどのパッケージとは構成が多少異なります。インストールは以下の方法を参考にしてください。
RPMファイル一式のダウンロード
こちら(Zabbix SIAからオフィシャルリポジトリが公開されました。yum/aptリポジトリを利用する方法はこちらを参照してください。)から適切なOS, アーキテクチャのものをダウンロードしてください。Zabbix関連のパッケージはzabbixディレクトリ以下に、Zabbixの動作に必要な関連パッケージはnon-supportedディレクトリ以下に置いてあります。
Zabbixサーバ, Webインターフェース、Zabbixエージェントのインストール
先に必要となるパッケージをインストールします。まずはOSの標準リポジトリから必要なものをインストール
# yum install mysql-server curl net-snmp unixODBC OpenIPMI-libs httpd php php-bcmath php-gd php-mbstring php-mysql php-xml ipa-pgothic-fonts
※RHEL6系の場合はipa-pgothic-fontsの代わりにvlgothic-p-fontsをインストールしてください
次に上記URLからダウンロードした以下のRPMをインストールします。
# rpm -ivh fping-2.4b2-16xxx.rpm \ iksemel-1.4-2.xxx.rpm \ libssh2-1.4.0-2xxx.rpm
最後にZabbix関連のパッケージをインストールします。下記はデータベースとしてMySQLを利用する場合です。
# rpm -ivh zabbix-2.0.0-1.xxx.rpm \ zabbix-agent-2.0.0-1.xxx.rpm \ zabbix-server-2.0.0-1.xxx.rpm \ zabbix-server-mysql-2.0.0-1.xxx.rpm \ zabbix-web-2.0.0-1.xxx.rpm \ zabbix-web-mysql-2.0.0-1.xxx.rpm \ zabbix-web-japanese-2.0.0-1.xxx.rpm
zabbix-web-japaneseパッケージがWebインターフェースの日本語フォント設定を行うようになっているので、日本語環境ではこのパッケージを入れないとグラフやマップなどで文字化けが発生します。
インストールが完了したら、続いて初期設定を行います。
データベースの設定と初期データのインポート
初めてMySQLを起動する場合、起動前に/etc/my.cnfには最低限以下のチューニング設定を行っておきましょう。
[mysqld] ... innodb_file_per_table innodb_buffer_pool_size=512M # 搭載メモリによって適切な値を設定 innodb_log_file_size=64M # innodb_buffer_pool_sizeを増やしたらこちらも増やしておく ... [mysqld_safe]
データベースがZabbix専用であれば、同じく[mysqld]セクションに以下の設定も入れておくとMySQLサーバ全体でエンコードをUTF-8にできるのでトラブルが少なくなると思います。
default-character-set=utf8
MySQLを起動して、データベースの作成とユーザの作成、初期データの登録を行います。ここではデータベース名は「zabbix」、接続ユーザ名も「zabbix」、パスワードは「zabbixpass」で設定しています。
# service mysqld start # mysql -uroot mysql> create database zabbix character set utf8; mysql> grant all privileges on zabbix.* to zabbix@localhost identified by 'zabbixpass'; mysql> exit # mysql -uroot zabbix < /usr/share/doc/zabbix-server-mysql-2.0.0/create/schema.sql # mysql -uroot zabbix < /usr/share/doc/zabbix-server-mysql-2.0.0/create/images.sql # mysql -uroot zabbix < /usr/share/doc/zabbix-server-mysql-2.0.0/create/data.sql
my.cnfでdefault-character-setを設定していない場合は、データベース作成時のcharacter setの指定を忘れないようにしてください。忘れるとWebインターフェース上で一部の日本語が文字化けします。
Zabbixサーバとエージェントの設定
/etc/zabbix/zabbix_server.confの以下の箇所を変更します。
DBPassword=zabbixpass
Zabbixエージェントはデフォルト設定のままで問題ありません。ここまでできたらZabbixサーバとエージェントを起動します。
# service zabbix-server start # service zabbix-agent start
Webインターフェースの設定
/etc/httpd/conf.d/zabbix.confのdate.timezone設定のコメントアウトを外し、以下のように設定します。
php_value date.timezone Asia/Tokyo
httpdを起動します。すでにhttpdが起動していた場合は、上記設定を反映させるためにhttpdを再起動してください。
# service httpd start
ブラウザからWebインターフェースにアクセスします。サーバのIPが192.168.1.10の場合はhttp://192.168.1.10/zabbixのように/zabbixをつけてアクセスしてください。
インストーラが表示されるので、画面の通りに従っていけば問題なく完了するはずです。途中データベースの設定を入力する必要がありますが、ここは上記のMySQL設定の値を入力します。
ちなみに、2.0はインストーラ画面もカッコ良くなっています。
Webインターフェースへのログインと日本語化
Webインストーラが完了したらログインが面が表示されますので、ユーザ名に「Admin」、パスワードに「zabbix」と入力してログインしてください。
最初の画面は英語ですが、右上の「Profile」をクリックして、
Language設定でJapanese(ja_JP)を選択してSaveボタンを押せば、インターフェースが日本語で表示されるようになります。
ローカルホストの監視
設定に問題がなければ、すでに監視が始められる状態になっています。上部メニューの[設定]-[ホスト]をクリックして、ホストリストの「Zabbix server」の「無効」をクリックして有効化するとローカルホストの監視が開始されます。
収集されたデータはメニューの[監視データ]-[最新データ]から確認することができます。
この画面からリストの右にある「グラフ」をクリックすることでグラフを表示することもできます。インターフェースには色々な画面があるので、Zabbix 2.0でどのようなことができるのか、ぜひ一度インストールして試してみてください。
Zabbix SIAのサイトにはZabbix 2.0のその他のページのスクリーンショットも公開されています。こちらもご参考にどうぞ。